負の一時差異等加減算前課税所得が生じる場合の繰延税金資産の回収可能性①

繰延税金資産の回収可能性の判断に関する手順 について、以下の規定があります。

繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針
繰延税金資産の回収可能性の判断に関する手順
11. 第 6 項に従って繰延税金資産の回収可能性を判断する場合の具体的な手順は、次のとおりとする。
(1) 期末における将来減算一時差異の解消見込年度のスケジューリングを行う。
(2) 期末における将来加算一時差異の解消見込年度のスケジューリングを行う。
(3) 将来減算一時差異の解消見込額と将来加算一時差異の解消見込額とを、解消見込年度ごとに相殺する。
(4) (3)で相殺し切れなかった将来減算一時差異の解消見込額については、解消見込年度を基準として繰戻・繰越期間の将来加算一時差異((3)で相殺後)の解消見込額と相殺する。

(5) (1)から(4)により相殺し切れなかった将来減算一時差異の解消見込額については、将来の一時差異等加減算前課税所得の見積額(タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の見積額を含む。)と解消見込年度ごとに相殺する。
(6) (5)で相殺し切れなかった将来減算一時差異の解消見込額については、解消見込年度を基準として繰戻・繰越期間の一時差異等加減算前課税所得の見積額((5)で相殺後)と相殺する。
(7) (1)から(6)により相殺し切れなかった将来減算一時差異に係る繰延税金資産の回収可能性はないものとし、繰延税金資産から控除する。
(後略)
(太字―引用者)

ここで、将来においてマイナスの一時差異等加減算前課税所得が生じることが見込まれる場合であっても、上記のように将来の一時差異等加減算前課税所得の見積額との相殺よりも前に将来加算一時差異との相殺を行うことによって将来減算一時差異に係る繰延税金資産の回収可能性を判断してよいものか、気になるところです。

この点につき、『企業会計基準適用指針公開草案第 54 号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(案)」に対するコメント』 の106項が参考になるものと思われます。


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