「関連会社の子会社」及び「関連会社の関連会社」の取扱い②

「関連会社の子会社」及び「関連会社の関連会社」は、子会社又は関連会社として取り扱う必要があるのでしょうか。

まず、子会社と関連会社は、会計基準においてそれぞれ以下のように定義されています。

連結財務諸表に関する会計基準
用語の定義
6. 「親会社」とは、他の企業の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。以下「意思決定機関」という。)を支配している企業をいい、「子会社」とは、当該他の企業をいう。親会社及び子会社又は子会社が、他の企業の意思決定機関を支配している場合における当該他の企業も、その親会社の子会社とみなす
(太字―引用者)

持分法に関する会計基準
用語の定義
5. 「関連会社」とは、企業(当該企業が子会社を有する場合には、当該子会社を含む。)、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社以外の他の企業の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合における当該子会社以外の他の企業をいう。
(太字―引用者)

そして、「関連会社の子会社」及び「関連会社の関連会社」は、持分法の適用範囲に含まれない旨が以下の通り規定されています。

持分法会計に関する実務指針
適用の範囲(第6項)
3.(前略)
関連会社である持分法適用会社(以下「持分法適用関連会社」という。)が子会社又は関連会社を有する場合の当該子会社又は関連会社は持分法の適用範囲に含まれないが、当該持分法適用会社に持分法を適用するに際して、当該子会社又は関連会社に対する投資について持分法を適用して認識した損益又は利益剰余金が連結財務諸表に重要な影響を与える場合には、当該損益を当該持分法適用会社の損益に含めて計算する。なお、非連結子会社である持分法適用会社(以下「持分法適用非連結子会社」という。)の子会社又は関連会社は持分法の適用範囲に含まれることに留意する。
(太字―引用者)

上記の規定からすると、「関連会社の子会社」及び「関連会社の関連会社」が当然に子会社又は関連会社として取り扱われるわけではないようです。

他方、以下の規定等からすると、「関連会社の子会社」及び「関連会社の関連会社」が子会社又は関連会社として取り扱われる余地も十分にあるのではないかと考えられます。

連結財務諸表に関する会計基準
用語の定義
7. 「他の企業の意思決定機関を支配している企業」とは、次の企業をいう。
(中略)
(3) 自己の計算において所有している議決権(当該議決権を所有していない場合を含む。)と、自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、他の企業の議決権の過半数を占めている企業であって、かつ、上記(2)の②から⑤までのいずれかの要件に該当する企業
(太字―引用者)

持分法に関する会計基準
用語の定義
5-2. 「子会社以外の他の企業の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合」とは、次の場合をいう。
(中略)
(3) 自己の計算において所有している議決権(当該議決権を所有していない場合を含む。)と、自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、子会社以外の他の企業の議決権の100 分の20 以上を占めているときであって、かつ、上記(2)の①から⑤までのいずれかの要件に該当する場合
(太字―引用者)

連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針
緊密な者及び同意している者がいる場合
9. 緊密な者に該当するかどうかは、両者の関係に至った経緯、両者の関係状況の内容、過去の議決権の行使の状況、自己の商号との類似性等を踏まえ、実質的に判断する。例えば、次に掲げる者は一般的に緊密な者に該当するものと考えられる。
(1) 自己(自己の子会社を含む。以下(7)までについて同じ。)が議決権の100 分の20 以上を所有している企業
(後略)
(太字―引用者)

以上のように、「関連会社の子会社」及び「関連会社の関連会社」を子会社又は関連会社として取り扱う必要があるのか否かについては、必ずしも明確ではないように思われます。

この点、下記書籍の「第2章 第3節 8 関連会社の子会社または関連会社に対する投資について」が参考になるものと思われます。




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